
瞑想より目の前の困った人を助ける
バンコクの宿でスェーデンの女性に知り合いました。
私は、瞑想センターに行こうとしていたのですが、場所がいまいち、わかりません。
すると、彼女は一緒にネット検索してくれました。
かなり複雑なルートで、何度もバス、電車、船を乗り継ぎ、山道を徒歩で1時間ほど歩かなければ到着できなさそうな場所だったので、私は、検索するうちに、諦めかけていました。
彼女は、その日、朝から体の調子が悪くて、せっかく予定していた観光の予定もキャンセルして、一日部屋で休むつもりでした。
それにもかかわらず、諦めかけていた私よりも熱心に、場所を検索し続けてくれ、やっと3時間ほどかけて、なんとか行き方がわかりました。
彼女の深い愛情に感謝し、また感心しながら、「また瞑想から戻ったら、会おうね」といってハグして、別れました。
スカイトレンのホームで電車を待っていたら、いつもはスムーズに次々に来るはずの電車がなかなかきません。
時間は、30分、45分と、過ぎていますが、電車はきません。
その間、私はいろんなことを考えたり、感じたりしていました。
瞑想に行こうか、宿に戻ろうか。
電車が来ないのは、瞑想にはいくなというサインなのか。
タイに来ることになった意味。
年老いてきた両親のこと。
病気の時まで思いやってくれた宿にいる新しい友のこと。
いろんな思いが、電車が来ない1時間の間に、現れては消えていきました。
1時間たって電車が来なかったら、宿に帰ろう。 そう決めました。
時計の針が、その時刻をさしたとき、私は切符を払い戻し、宿に戻って行きました。
宿に戻ると、寝込んでいた新しい友は、帰ってきた私を見て驚き、またとても喜んでくれました。
「瞑想にはいかないことにしたの。電車を1時間待っても来なかったのよ。 瞑想より、あなたを看病したいと思ったし。さあ、何か買ってきてほしいものは?」
薬とフルーツを買ってきてほしいと彼女は言いました。
私が去った後、病状がもっと悪くなっていたそうで、私が戻ってきて本当によかったと喜んでくれました。
私は、薬を買いに、宿の正面にあるスーパーに入りました。
目の前の困っている人を置いて、瞑想に行かなくてよかった。
人の役に立てる喜びに、自分の内側から光が溢れだしてきているのを感じました。
看病したところから生まれた人間関係
新しい友達Sさん(スェーデン人)に頼まれた薬を買いに、ゲストハウス前のスーパーにあるドラッグストアへ行きました。
そこには、若い女性が二人働いていて、少し話をしただけで、すぐに意気投合。
なにか通じるものをかんじました。
この出会いが、今後も続いていくものとは、この時には思いもしませんでした。
後で聞いた話、私が一人でお店に入って来た時、笑顔や醸し出すオーラがとても光り輝いていたらしく、友達になりたい!と二人で話していたそうです。
そんなことを言われたことはありませんが、きっと、この時は、友達を助けたい!という気持ちから、そんな光り輝くオーラが自然に出ていたのかもしれません。
今後も、こんな想いを、できるだけ持ち続けていたいものです。
さて、薬の次は、果物や夜ごはんを買いに。
夜ごはんは、ここに来て、すぐに直感で「おいしそう!」と思って入ったお店が大当たりで、毎日の常連になったところへ行きました。
シーフード(えび、いか、オイスターなど)が入った、パッタイ(タイ風焼きそば)です。
たっぷりの、もやしやネギ、ライムを添えてくれて、60バーツ、たったの180円ほど。
たまたま、Sさんが元気だったときに話しをしたときに話題に出てきた「オイスター料理」も売っていました。
Sさんは、日本を訪れた際、大好きなオイスターを広島で、たらふく食べようと思っていたのに、食べ損ねて、とても悔しい思いをしたという話しをしていたのを思い出し、これも注文。
お持ちかえりに、と頼んで待っている間、
同じように、お持ちかえりを待っているタイ人の女性に、
「アローイ、アローイ(おいしいよね!)」と片言のタイ語で話しかけました。
すると、英語ができるかただったようで、「ここのは、美味しいですよね。テレビでも放送されていたんですよ。私の友達も、ここに寄ったら、ぜひオイスターを買ってきて!て頼むから、今日は買いにきたの」とおっしゃっていました。
宿に戻り、Sさんを起こすと、Sさんのベッドは大量の汗でぐっしょり濡れていました。
「私は滅多に、病気しないのよ」というSさん。
「じゃあ、あなたを看病できる滅多にないチャンスに恵まれた私はラッキーだったわね」
ベッドに一緒に並んで、買ってきたパッタイやオイスター炒めを食べました。
元々クルド人として生まれ、その後家族と一緒にスェーデンに移住したSさんは、元々は家族の宗教はイスラム教だったそうですが、今は何も信仰せず、神も信じていないそうです。
彼女にとっての信仰は、
Do good (よいことをしなさい)
彼女と一緒に過ごしていると、本当にそれを実践していて、常に、周りの人に何か自分ができることはないかを探し、手を差し伸べていました。
宿のスタッフも彼女のことを「ビッグハート(大きなハートの持ち主)」と呼んでいました。
次の日、まだSさんは起きていなかったので、一人で朝食を食べに。
すると、たまたま、ドラッグストアで薬を処方してくれた女性と出くわしました。
直感的に気が合うと感じた、昨日の女性です。
「今から朝食を食べに行くの」というと、「私もちょうど朝食に行くから、一緒にいきませんか」と誘ってくれました。
すぐ近くの屋台。一人では衛生的に心配なため、入らないようなところでしたが、
出された野菜炒めとライスを食べると、とてもシンプルで美味しい味!値段はたったの15バーツ(50円)でした。
地元の安い料理の方が、サイアムなどのショッピングセンターの高い料理より、断然おいしいです!
食べながらいろいろ話しをしました。彼女は田舎からバンコクに出てきて、法律を勉強したこと。
でも今はご縁があって、ドラッグストアで働いていて、とても楽しいこと。
私はインドでヨガを修行していること、タイでは、瞑想ができるお寺を探していることなどを話しました。
Aさんは気を利かせて、水を持ってきてくれたのですが、
屋台の樽に入っているところから汲んできた水はちょっと衛生的に心配。
ごめんなさい、結構です。と言うと、さっと姿を消し、どこかへ行きました。
すると、近くのお店でミネラルウォーターを買ってきてくれたのです。なんと気が利く女性でしょう。
私は、ここのご飯の支払いをしたいと、頑なに遠慮するAさんをよそに、支払いをすませました。
Aさんは、すぐにでも、お返しをしたいといった感じで、
今度は、ミルクティーを飲まないか?と隣の屋台で注文してくれましたが、
これも氷が衛生的に心配。お断りすると、どうやってお返しをしたらいいかと悩むAさんでした。
「Aさん、心配しないで。きっと前世で、私がご飯が食べられなくて困っていた時に、
Aさんは私にご飯を奢ってくれたんですよ。
だから、今回は、その時のお返しを私がする番なのよ!」
というと、うん、わかるわかる、とうなづいていました。
宿に帰ると、Sさんは、もうすっかり回復したようで、一緒に観光に行こうと誘われました。
その前に、どうやって辿り着いたらいいか、ドラッグストアに行って、彼女たちに聞いてみよう、ということに。
フレンドリーなSさんは、彼女たちも一緒に夜ごはんに誘って、みんなでご飯を食べない?という提案も。
ドラッグストアに行って、Sさんは、今朝朝食で一緒だった女性Aさんに
「私が病気だったSよ!あなたが処方してくれた薬のおかげで、もう回復したの!2つ伝えたいことがあるんだけど、
まず、今夜一緒に夜ごはんにどうか、というお誘い、と、今からワットアルンに行きたいんだけど、どうやっていくかを教えてもらえないかしら?」と言いました。
Aさんは、「残念ながら仕事は8時までなの。ごめんなさい。でもワットアルンへの行き方を教えるわね・・・」
といって、船で行く方法を教えてくれました。 そしてSさんは私に
「明日かあさって、仕事を一日休んで、あなたをお寺に連れて行きたいと思っているんですがどうですか?」と聞きました。
仕事を休んでまで?まさか、朝食のお礼をそこまでしてしたいと思っているのかな?
と思いつつ、でも楽しい一日になりそうだと喜んでお誘いをお受けしました。
この日の午後、病気が快復したSさんと、Sさんの友達のイギリス人女性Hさんと一緒に、ワットアルン、そして、大きなブッダが横たわるワットポーへ行きました。
横になっている仏像様、いいですね~!
とてもリラックスした感じで。
厳しい顔で座っている顔よりも、好きです。
横になった仏像様に、何かとても惹かれるものを感じました。
タイ人女性のAさんが観光に連れて行ってくれるという日。
私の宿の前で待ち合わせ。彼女のドラッグストアはちょうど、宿の正面にあります。
ガラス張りなので、彼女が来るまで中で待っていると、
Aさんがやってきて、「ここがあなたのゲストハウスだったの!?」と驚いています。 「実は、昨日あなたを探しに、職場の女の子と一緒に来たんですよ。
あなたが先日、悲しそうに見えたから、ちょっと心配になって花束を作ってもってきたの。
でも会えなかった。ゲストハウスを間違えてたんですね!」
「そうだったんですか!」と感動。
悲しくはなかったのだけど、旅の疲れが出ていたのかもしれない。
笑顔でいたつもりだったけど、敏感にみんな見ているものだなと。
Aさんと、バスに乗り、お寺へ向かう。
「お寺に行く前に、マーケットを通るから、そこへ行きませんか?」
「インドの友達にお土産を買うのに、ちょうどいいかもしれない!ぜひ行きましょう!」
ほとんどローカルの人ばかりでごったがえしている、とても安い品物で溢れかえったマーケット。
ここで、直感で、おいしそう!と思った飲み物を注文。
タピオカのつぶが入った、これはミルクティーかな?と思いきや、ただものではない美味しさのミルク!
「フレッシュミルクですよ。高い(40バーツ=120円)けど、これだけ美味しかったらOKですよね」とAさん。
こんな美味しい飲み物、日本でも飲んだことがないです。みなさんにもぜひ、タイに来たら飲んでいただきたい逸品です!
「ヴィパッサナー瞑想ができるお寺がありますよ」
私が、先日、朝食の時、瞑想できるお寺に行きたい、と言っていたのを覚えていてくれて、連れて行ってくれました。
しかし、その日は、ヴィパッサナーができる部屋が閉まっていたのか、できませんでした。
変わりに、仏様を観賞したり、お祈りしたり、おみくじをひいたりしました。
おみくじは、巨大なお箸みたいな棒がたくさん筒の中に入っていて、それを振って、
自然に1本出てきた棒にある数字を見て、同じ数字の箱を開け、そこから、おみくじの紙を取り出します。
私のおみくじ内容は、いろいろありましたが、特に「お父さんの病気が快復します」という項目。
今、父は、足が少し悪いのです。それがとても気になっていたので、嬉しかったです。
仏様にお祈りをささげた後、目の前に置いてある、重い鉄の塊を小指でもちあげられたら願いが叶いますよ、と教えてもらいました。
いろいろ、タイならではのものがあるんですね~
タイ人の小さな子供も、これを楽しんでいましたよ。
一緒に行動していると、Aさんは純粋な女性だということがわかりました。
例えば、お寺のトイレを私が使った時、寄付の箱に5バーツと書いてあったのに、彼女は10バーツ置いていて、
「どうして10パーツ払ったの?」と聞くと、「ただ、そうしたかったから」とのこと。
彼女のお金への執着のなさ、自分の持っている物をより多く人にあげたいという寛容さを感じました。
トイレを使って5バーツという箱を見たら、払わないで出ていく人もいるかもしれない。
または、高いと文句をいいながら、不満な気持ちで払う人もいるかもしれない。
世の中、ほとんどの人は、自分がどれだけ得られるか、得するかということを中心に生きている。
そんな中で、彼女の行動には、感動を覚えました。
3ヶ月間、ベジタリアンにしているというAさん。仏教徒として、こういう期間が設けられるのだとか。
元々イスラム教だったというSさんによれば、世界中のいろんな信仰において、こういう期間を持つのはよくあることだそうです。
Aさんは、「動物をできるだけ殺したくないんです。
私が食べなければ、それだけ殺される動物も減るでしょう?」と言っていました。
以前、Aさんとの朝食の時、「あなたは何曜日生まれ?」と聞かれました。
おそらく、直感で、火曜日か金曜日に生まれたような気がしました。
ネットで調べてみると、火曜日でした。
それを思い出して、「あ、私は火曜日生まれでしたよ」とAさんに伝えてみると、
横になった仏像様を指さして、「これがあなたのブッダですよ」と言いました。
どおりで、ワットポーに行っても、どこにいっても、横になったブッダに妙に惹かれたわけです。 他の仏像様に比べて、特に、愛着を感じるんですよね。
タイでは、何曜日生まれかで占う占いがあるそうですよ。
大きな涅槃像
どうやら、曜日毎に、それぞれ、異なるブッダに守られているそうです。
ゴロゴロ横になっているブッダに、愛着を感じていましたので、やっぱりそうか~となんだか嬉しくなりました。
なんか、のんびりしてて、かわいいじゃないですか~~ふふふ。
ところで、調べてみると、なんと、このブッダは、「悟りの境地に達して、死ぬ直前の姿をあらわしている」のだとか? そんな意味があったなんて、ますます嬉しいですね~
Aさんがメインにと考えてくれていた場所は、ワットプラケオでした。
しかし、観光客の多さに圧倒されました。
観光バスがじゃんじゃん来て、じゃんじゃん人が出入りしていました。
15年前に初めてタイに来た時より、いっそう、観光客が増えているがします。
私がこの日、着ていた洋服は、お寺にも入れるドレスコードだったはずですが、服貸出の列に並べと言われました。
拝金主義の観光地と感じた私は、「ここ、行かなくていいよ」と言いました。
「もっと地元の人がいくような本物のお寺がいいな」
そして彼女が連れて行ってくれたのは、Golden Mount というお寺。
観光客もいましたが、もっと落ち着いた静かな雰囲気。
屋上にある金の塔のそばに、ブッダに捧げるお祈りが書いてありましたが、サンスクリット語にそっくり。
私もまだまだ勉強不足なので、これが確実にサンスクリット語と同じなのか、または変化した別の言語なのかはわかりません。
インドからの影響を他の国の中にも見る時、歴史や、その流れを感じて、なぜかワクワクしてしまいます。
Aさんは、いろんなシンボルの意味を少しずつ解説してくれました。
お寺の階段を下りていくと、とても美しい場所に出会いました。
美しい木々の奥に、小さな滝があり、その中に仏様がいらっしゃいました。
自然に触れて、しばらく、ここでゆっくりしたい気分。
「こんなところ好きです」と私が言うと、「私もです」とAさん。
しばらくするとAさんは、私たちの座っていた後ろに、隠し扉を発見しました。
誰も気づかないような扉。冒険心から入ってみると、そこにはとても美しい仏様が。
胸に手を当てて、目をつぶり、ハートの愛を感じていらっしゃるような仕草。
「ここは、納骨する場所です。確か、さっき、この扉から女性が入って行ったのを私は見たのですが・・・
奥はカギがかかっていて出られないようになっている・・・」
私は、Aさんが、「時々、私、幽霊を見るんです」と言っていたのを思い出していました。
でも、女性が出て行ったのを見逃しただけでは?
今でも、あれはただの勘違いだと思っています。信じないわけではないんですけどね。
船に乗って、私たちが朝待ち合わせた場所まで戻り、例の美味しい「パッタイ」屋さんへ。
「今度はいつ会えますか?」
というAさんの質問には答えられませんでした。
Aさんも、暑い中、私をガイドしてくれて、とても疲れていたはずなのに、その後も、家でおもてなしをしたいと言ってくれました。
最後まで、精一杯愛を注いでくれたAさんに感謝です!!
心温まるパキスタン人経営のゲストハウス
私がバンコクで泊っていたのは、パキスタン人経営の宿でした。
最初は、タイ人経営のちょっとオシャレなゲストハウスにいたのですが、ビジネスライクで、居心地がよくなかったので、ここを探してきました。
こじんまりとしたアットホームで、とてもリラックスできる居心地のよいところをやっと見つけられて、一安心。
チャイを作ってくれたり、ピザを焼いてシェアしてくれたり。
インドで感じるような人の温かさを、この宿でも感じることができました。
スタッフの一人に、「お腹がへこむヨガを教えてください」と言われました。
ずっとデスクワークばかりしているので、お腹が出てきたのが悩みだそうです。
座っていてもできるエクササイズを教えました。
「今度、パキスタンにも遊びにきてください。とてもいい人たちばかりですよ」
「いい人たちだと思うけど、パキスタンに行ったら、インドには戻れなくなるので・・・」
一度、パキスタンのスタンプがパスポートに押されるや、インドに再び入るのは難しくなってしまうのです。
宿のスタッフの方もおっしゃっていましたが、 パキスタンとインドは、政治的には仲はよくないけど、人それぞれは問題ないんですよ、と。
私が宿を出る日に来ていた日本人の女性が「パキスタン人だって・・・大丈夫かな。信用していいんですか?」と聞いてきました。
国のイメージによってそう思われてしまうのは、残念ですね。
そんな私も、最初「パキスタン人です」と聞いた時、
「この宿に泊まることで、まさかインドに行けなくなるなんてないよね。誰かが見ていて・・・」
なんて、大げさなことまで想像してしまいましたからね。。。人のことは言えないですね(笑)
パキスタンというと、イコール、テロリスト、と結びつくみたいで、彼らも外国に旅行に行く時、入管で結構、いろいろ質問されて、疑いの目で見られ、大変なのだそうです。
(そういう私も、インドに長期いるので、日本や他の国に行ったとき、しょっちゅう同じような目にあっているんですが・・・インドの長期滞在者は怪しまれるんです)
インドに帰ってきて、カナダ人の友人に会った時も、「タイでは、パキスタン人の宿に泊まったよ」というと、
友人「銃弾抱えてなかった?」 私「ジハード?」 なんて、こんなジョークを言われるくらいですからね・・・
テロリストと言えば・・・話はズレますが、
タイに着いて早々、キャッシュカードを失くした時のこと。
イカツイ顔で、空港を小走りで歩いていた時に、テロリストと間違えられました(^^;)
そんな顔で、急ぎながら、ちょうどカバンの中に手を入れた時、空港の警備の人も、銃(だったのかな?)に手をかけ、「どこへ行く!?」と行く手を阻まれました。
タイでもテロがあったみたいですからね。きっと警戒しているんですね。
さて、インドに来てメールをチェックすると、パキスタンのスタッフの方からメールが届いていました。
「なぜだかわからないけど、私たちはとてもあなたが恋しいです」と書いてありました。
出発の朝も、「あなたと、Sさん(病気になっていたスェーデン女性)はとてもいい人だったから、私たちはとても恋しくなってしまうでしょう」と言ってくれました。
私も自分の家のように落ち着ける場所でした、ありがとう。 人情のあふれる所って、ほんとにいいですね。
オープンしたてのゲストハウスで一生懸命に親切にしようという努力を感じられて、とても応援したい気持ちになりました。
Sさんも、ここの経営が上手くいくように、いろいろアドバイスをしたい、とか言ってました。(^^)
何年たっても、このままの、心温まるゲストハウスであってほしいな。
最後に、病気回復したスェーデン人女性Sさんと、イギリス人女性3人で、ワットアルンにいったときの話。
ホテルから、バスをつかまえ、チャオプラヤ川を船を使って、辿り着きました。
川の向こうに見える、ワットアルン。
遠くから見ても、とても威厳ある風格をしています。
ここは、三島由紀夫の小説の舞台にもなったところなのだとか。
最近は読まないですが、昔、とても三島文学に魅了されたことがあり、一時期はまっていました。 「日本語は世界一美しい言語じゃないだろうか、日本人に生まれてよかった」とまで思わせてくれたのが、私にとっての三島文学の魅力でした。
さあ、ところで、話を戻すと、ここワットアルンも、他のバンコクのいたる所と同じく、観光客でごったがえしていました。
人が多い観光スポットはどうも苦手な方ですが、ここワットアルンは、退屈せずに楽しめました。
というのは、このお寺は、遠くから見ても、近くから見ても、高いところに登ってみても、どれも感心するほどの美しい景色を楽しませてくれるんですね。
それに、参加型の要素があるんです。
ふふふ それは、急な傾斜の階段を、半分命がけで登っていかなくてはならないところ!
人々が、上に登っていく姿は、船からも見えていましたが、近くで見ると、その傾斜の急さにビックリ! みんな、手すりにしがみつきながら、恐怖と共に登って行ってましたよ。 登るとき、下を見ると、すごく怖いです。
だから、下りる時は、もっと怖かったです。
でも私たちは、必死で下りて行きましたよ。笑
観光に行かれるなら、ワットアルンは、バンコクにある数多くの寺院の中でも、最もおすすめな場所の一つではないかと思います。
バンコクに行かれる際は、ぜひ行かれてみては!?
タイ旅行番外編:アユタヤ行きの電車でナンパされて取った行動
私が、旅をしていて一番好きなことは、人との出会いです。
今回、バンコクでも楽しい人々とすれ違いました。
アユタヤへ行く時の電車の中でのこと。
ちなみに、アユタヤは遺跡や寺院が密集している、バンコクから電車で1時間半ほどのところにある、「観光地」です。
都会の喧騒から離れたくて、アユタヤを目指しました。
バンコクでは、知らない人同士は話さない雰囲気があり、東京みたいな感じですが、私はそれがとてもつまらないので、電車に乗った途端、がらっと、雰囲気が変わったのが、とっても嬉しかったです。
ローカルな電車に飛び乗ると、隣に座っていた30代後半のタイ人の男性が、片言の日本語で話しかけてきました。
「ワタシ、ニホン、20カイ、イッタ。 ハタラク」
違法だろうなと思いつつも、「ビザは?」と聞くと、
「クウコウ、エライヒト、ウイスキー、プレゼント、モンダイナイ」
と、あっけらか~んと言ってました。わはは
私の前に座っていた、タイ人の40代前半の男性は、いきなり、見ず知らずの私のスーツケースをベタベタ触ったり、叩いたりしながら、何かブツブツ、タイ語で言っています。
日本語片言のお兄さんに、「何て言ってるの?」と聞くと、
「ホシイ、イッテル」
「ははは、『あげないよ~』って言って」
日本語片言のお兄さんは、「アナタ、ヒトリ?ナゼ、ヒトリ?アユタヤ、トモダチ、クル?ダイジョウブ?ワタシノマチ、クル、ショッピング」
と言ってくるので、話題を変えようと思っていたところ、
このお兄さんは、突然、奥の席の全然知らないグループのところへ行き、小さな女の子から、頭につけていたリボン付きの髪飾りを取り上げ、自分の頭につけました。
みんな知らない人同士、大笑いしています。
私も片言日本語で
「タイ、オトコ、オンナ 二 ナル タクサン イルネ」
と性転換手術の話を持ちかけてみました。
「イミ ワカラナイ・・・・」
どうやら、通じていないようです。
私は、人差し指を出し、もう一方の手で、人差し指を切る仕草をして(性転換手術)
「コレ、コレ! オトコ、オンナ 二 ナル ワカル?」
と言うと、日本語が全く分からない、周りのみんなも、大爆笑。
ほっ・・・やっと意味が通じたようです。笑
片言のお兄さんは、「アナタ、コレ(性転換手術の仕草)、ヤッタ?」と私に聞いてきました。
ふふふ・・・と思わせぶりな答えをすると、お兄さんの隣に座っていた、40代後半くらいの女性も、興味深々で私の顔をのぞきこんできます。
最初は、また冗談を~という顔をしていた女性が、だんだん、真剣な表情になってきて、「そういえば、よく見ると、本当に男の顔をしてるかも」(タイ語で。片言のお兄さんが、日本語に通訳)と言ってきました。
おいおい。
冗談で言っていた、片言のお兄さんも、「もしかすると、本当に、ニューハーフかも?」と思いだしてか、かなり引いています。
「ワタシ、オトコ ダケド、OK?」 と私が冗談で聞くと、「やだやだ!」と頭を振っています。
かなり、引いている様子からして、これは、面倒な男性撃退法には最高の手かもしれないと、新発見しました!
女性が、(タイ語で)「あ、でも、手も女性だし、のども、女性ぽいから、やっぱり、違うわよ」と言うので、
私は、「マイペンラーイ」(タイ語で、気にしないで、心配しないで)と、低いオトコ声で言うと、みんなまた大爆笑!
言葉が通じなくても、みんなで知らない人同士、大いに盛り上がれたのが、楽しかった~!これこそ、旅の醍醐味ですよね~!
そんなこんなで、盛り上がっていると、もうアユタヤに着いたようで、電車が止まってから、誰かが気づいてくれて、大急ぎで、片言のお兄さんが私のスーツケースを電車の外まで運んでくれました。
下りると、そこは、石ころだらけの電車のレールの上。コンクリートの平面の道路まで、親切に運んでくれ、電車に飛び乗って、みんなが車窓から手を振ってくれました。
とても楽しい電車の旅だったなあ~